「日本はやさしくないよ、赤子つきの親には」
と、さんざん聞かされてきたあたし。
地下鉄乗るときにはストローラーをたたまないといけないだの、席は譲ってもらえないだのmixi内にある『アメリカで子育て』コミュニティーの書き込みをみても、似たような感じでいいことなんて書いてありゃしない。
そういえば同じく子持ちの友だちから、こんな話しを聞いた。
友だちのお母さんが仕事を始めて、会社内にある依託所に3歳になる息子を連れて行くために、毎朝ラッシュの中、抱っこして通勤しているという。優先席の前に立ち、座っている若者は子どもをあやしてくれるらしいけれど、席を譲ってくれる気配はいっこうになかった。でも辛くなったので「席を譲って下さい」と直談判したという。
えー、そんなに優しくないの? ニッポン!
でも、本当にそうなのかな?
ザ・検証です(笑)
先日スリングに入れて獅子丸と一緒に秋葉原へ行ってきた。
その前の日に両親と一緒に新宿へ出かけたのだけれど、印象として「大都会にストローラーはちと迷惑かな」という印象があったからだ。
さっそく沿線に乗ったら、平日の2時過ぎというのにだ〜れも席を譲ってくれない。でも外が見られるからドア付近に立っているほうが獅子丸にとってはいいかも。そして新宿で総武線に乗り換え。
総武線はその時間空いていて、優先席にさっそく座った。JRの優先席は3席。
お隣には同じく新宿から乗り込んだ、ホスト系の、ほっそりした茶髪のにいちゃんと、これまらたほっそくてホットパンツをはいたねーちゃんカップル。
秋葉原に向けて、だんだんと車内が込み始めてきた。
そこに、獅子丸と同じくらいの月年齢の女の子をだっこしたお母さんが乗ってきた。しかし誰も動く気配なし。一駅過ぎ、また一駅。
おいおいおい。
『優先席』と窓に貼ってあるシールには
お年寄り、妊婦の人、乳児を抱えている人、身体の不自由な人って書かれてあるのに〜。友だちの言っていた通りってやつ??
あたしはなんとなく気持がいたたまれなくなって、立ち上がってそのお母さんに席をゆずりますと言った。だって獅子丸はスリングに入っているから立っていても平気だもん。だっこ紐なしで立っているって腕がかなりつらい。10キロのお米を持っていると想像してもらえばわかるだろうか(実際獅子丸は10キロ以上だけど!)。
大丈夫ですよ、ありがとうございます。
と笑顔で断られてしまったけれど、ちょうどその時駅について、席が空いた。
このことがあった後、となりのにーちゃんがぼそぼそと、あたしに聞こえるようになのかどうかわからないけれど、優先席について彼女に話始めた。
「オレ、席譲るのっていやなんだよね。なんていうの? その境界線がわからないっていうのかさー。譲っても結構ですって断られることってあるじゃん」とか言っている。
たしかーに。
昔漫画で読んだのかテレビで見たのか、はたまた実話なのか。老人と思われる人に「どうぞ」と席を譲ったら「オレはまだ老人じゃない!」と逆に怒鳴られた、という話は結構有名ではないだろうか?
でもさ、明らかに赤子を抱いているんだよ、お母さん。
キミはいくら不健康そうに見えても、どんなに細くと彼女よりかは力はあるでしょう?
どうぞ、なんて言わなくって、さりげな〜く席を立てばいい問題じゃないの?
なんだろう。
そんなに「断られること」が怖いのかな?
自分を拒絶されたと思ってしまうのかな。
でもなんかそれって、すんごいナイーヴ(英語の意味でね)なんじゃない??
電車に乗るとき、優先席があるドアから乗るようにすることにした。
なんとなく「座りたいんだったら優先席のほうへ行けよ」的雰囲気があるから。でも、その優先席には若者がなーんも気にしないで座っていて、はて、いったいどうしたらいいんでしょうね?
でも、そんなイヤな目ばかりに遭っているわけじゃない。
同じく秋葉原からの帰りの総武線で、優先席の真ん中が空いていたので座って、抱っこしたまま獅子丸に外を見せようとしたら、左となりに座っていたおじさんが「どうぞ」と、席を譲ってくれた。
それにニューヨークの地下鉄で100%の確率で席を譲ってもらえたかというと、答えは「ノー」だもん。とくにゲトーハーレムの皆さんはね、ストローラーすら持ってくれませんから(笑)。
まあ、まだ1週間ちょっとの滞在だからなんともいえないけれど、ただ言えることは「赤子つきなんだから、助けてくれて当たり前、席を譲ってくれて当たり前でしょっ」的態度でいると、結構辛いんじゃないのかな〜ってことだ。
あと父親が言っていたけれど、日本人はシャイだから、しゃきっと席を譲ったりすることができないんじゃないのかなってこと。
どうなんでしょうね?
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