AX 「シドニー!」村上春樹を呼んで | ハーレム通信




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「シドニー!」村上春樹を呼んで
図書館で、村上春樹の『シドニー!』を借りてきた。
借りてきたやつは一冊の本になっているので、ここに載っているのとはちがうんだけれど(全4商品のうち3商品を表示って書いてあって、でも4番目にはたどり着けなかった)。

53丁目にあった「ドネル」という公立図書館は、世界各国の国の言葉で書かれた本やビデオ(DVD)が借りられる図書館だったけれど、いろいろ事情があって閉鎖され、そこに収められていた本たちは、今ではマンハッタンの公立図書館にちらばっている(といってもハーレムには来ていない。当たり前かな)。

5番街と40丁目にある図書館に、そこそこ集まっていて、そこから借りてきた。

村上春樹は好きな作家じゃなかった。
『ノルウェーの森』が社会現象になったときにちょこっと読んでみたけれど「何が面白いねん」と、本を床に叩きつけたい衝動にかられた。

でもニューヨークにやってきて、図書館に当時発刊されていた村上春樹の本がほとんど置いてあって、日本語に飢えていたこともあって、むさぼるように読んでみたら、面白くってファンになった。
当時1999年。
確か地下鉄サリン事件を扱ったやつを読んだと思う(『アンダーグラウンド』。面白かった。個人的に初期3部作はあまり好きになれない。今読んだらまた違うのだろうか)。

昨日(金曜日)借りてきて、わざわざ1時間かけてミッドタウンからバスでハーレムまで帰ってきて、獅子丸に『となりのトトロ』のDVDを見せつつ、横で読んでいた(悪いおかんだ)。

今日も今日であまり相手せず、ひたすら本のページをめくる。さっさと寝てくれないかな〜と思いつつ(寝てくれた)、その横で3時間ほどかけて読んだ。

面白かった。

「聖火ランナーをわざわざ見に来るなんて信じられない。ただの火じゃないか」と、たまたま聖火ランナーがやってくる街にいてしまった彼の感想。

マラソンとトライアスロンと野球しか興味がないのに、ハンドボールの決勝で燃えてしまい、サッカーの決勝でも燃えてしまっている(予選のブラジルと日本も、わざわざ車を飛ばしてブリスベンまで行っている。その距離を日本に置き換えると、東京から門司まで、約1000キロ)。

メインだけでなく、オーストリアの歴史も入れて、もちろん食べ物の話も、寝てユーカリの葉ばかり食べていて人生になーんの悩みもなさそうなコアラにも、コアラなりの事情があるというサイドディッシュ的な話も満載。

でもアタシ的にぐっときたのは、プロローグとエピローグに載っていた有森裕子さんの話。
とくにエピローグは、2000年11月5日のニューヨーク・シティー・マラソンについて、だった。

じつは、あたしが初めて走ったマラソンも、この日だったのだ。


小さいときから走るのが好きだったあたしは(といっても短距離専門)、なんでか人生のうち一度でいいからフルマラソンを走ってみたいと漠然と思っていた。

2000年当時働いていた日本食レストランのスタッフのほとんどの人がニューヨーク・シティー・マラソンを走ったことがあって「なんだ、それならあきっちゃんも今年走ろうよ」という話になって、じゃあ、走りますか、ということになった。

といっても、1999年まではセントラルパークでゼッケンを配布していて先着順だったけれど、これじゃああまりにも不公平だということになって(当たり前)、2000年からは抽選になり、当たるかなーと思っていたら、すごいことに当たって走ることになった(2001年と2003年も抽選にあたって走った)。

「冷たい11月の朝だった。風がなにしろ強い。凍りつきそうな風だ。僕はNYシティー・マラソンを走るのはこれで3回目だが、暖かかったためしがない。いつだっていつだって、それは決まって魔女の心のように冷たい日曜日なのだ(ちょっと略)」
と書いてあるけれど、そうだったかなー。

確かに朝すごく早く起きて、5番街と42丁目にある中央図書館から出る送迎バスに乗ってスタート地点のスタッテン島には朝の7時過ぎにはついていたような気がする。レースは10時45分スタートなのに。

そのレースがそろそろ始まるぞーというときに、色分けされたゼッケン番号のところへ行くんだけれど(招待選手は前とか、あたしのように実績のない選手は一番後ろとか、タイムで分けられている)、まあいいやって仲間の多いところにいたら、「ね、あたしの後ろに村上春樹がいる」とその時紹介されたランナーの人が言った。

村上春樹?
村上春樹って、あの作家の?

と、言われたほうを見ても、安西水丸が書いたような「ハルキくん」はいないし、モノクロの、正面を向いてほおづえをついているちょっと太宰を意識したような(してないか)、例の写真でみる「村上春樹」も見あたらない。見えたのは、レイバンのようなサングラスにもじゃもじゃ頭の人だった。

でももちろん村上春樹は走っていて(タイムは確か3時間14分とかそんなの。早い)、招待選手だった有森裕子さんも走った。

とくに有森さんの場合は、プロのマラソンランナーとしてこれからやっていくためのレースということで、何がなんでも2時間半を切らないといけないというような話だった(マラソン仲間の話)。

でも結果は2時間31分で、30分を切れなかった。
ということで、彼女はその後、どうしたんだろう。

ちなみに有森さんがゴールしたとき、あたしはどこにいたのかというと、ハーフ(21キロ)すら走っていなかった。あともうちょっと、という場所にいた。
ブルックリンからクイーンズに入るための、じみーな橋を走っていた。

ニューヨーク・シティー・マラソンは沿道の応援がすごおおおおおおくって、とにかく走っていて楽しい。でも、そのハーフを越える橋は、まあ、橋だからっていうのもあるんだけれど、左手にマンハッタンを見ながら応援してくれる人が誰一人としていないところなのである。

マラソンが終わった夜、仕事しているお店で簡単なパーティーを開いてくれて(お店の商品食べ放題)、シドニーオリンピックで金メダルを取った高橋尚子さんの、その金メダルまでのドキュメンタリー(もちろんNHK製作)を日本からやってきたアシックスのスタッフの人から借りて、皆で見ていた。

「Qちゃん、早えええ」
「ありえないスピード」とか言いながら。
レースの解説は、確か有森さん。

「有森、これからどうするんだろうなあ」
「Qちゃんが金メダル取っちゃったからなあ」
「今日のタイムも2時間半切れなかったから、厳しいだろうな」なんてエラソーに、大きなお世話を言っていた。

その、レースの翌日に有森さんは村上春樹に会って、インタビューを受けていて、それが載っている。

あたしはこの本の元になった(原稿を寄稿した)、文藝春秋社が出しているスポーツ雑誌『Number』を創刊号から愛読していて、スポーツ選手のインタビュー記事は面白くって読むのが好きだった。多分、有森さんのインタビューも読んでいると思うけれど、この本に載っているインタビューはまたちょっと違うような気がする。

作家であり、市民ランナーである村上春樹はマラソンの走ることの難しさ、というか、そこにもっていくまでの孤独さというのをよく理解しているだろうし、それをうまく文章で表せる人でもある(作家だから当たり前だけど)。

有森さん、そんなことを考えていたのか。

というのが正直な感想。

当たり前なんだけれど、彼女には彼女の生活があって、その生活にマラソンを職業として組み込んで行くことの難しさが「一人の女性」としてとても共感。
 
でもってやっぱり日本の陸上連盟はヘンだなあ(というか、マラソンだけに限らずだけど、オリンピック関連の連盟はね。だいたいにおいてまじめ過ぎなんだよね。もっと肩の力抜けばいいのに)。

もう一度、シドニーオリンピックが見たくなってきたし(とくにサッカー予選。ゴールのアナウンスのうるさかったことよ。あのおかげで二度と見られないじゃないかっ)、オーストラリアにも行きたくなってしまった、そんな本だった。



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